阪急バス | |
阪急電鉄沿線を中心に北摂、阪神間を走る阪急バス | |
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大阪府豊中市に本社のある阪急電鉄系列のバス会社。 路線は阪神間のみならず、京都府や大阪北摂地区など、主に阪急沿線を 中心に路線展開しています。 阪急バスの前身は、昭和2年、摂津遊覧自動車が苦楽園温泉への湯治客輸送に 阪神香枦園と苦楽園温泉との間に路線を開設したことに始まり、 以来、阪急電鉄直営のバスをはじめ、周辺のバス事業者を統合して阪神合同バスとして発足し、 第二次大戦前は阪急神戸線、宝塚線沿線を中心とした北摂、阪神間一円に路線を展開してきました。 終戦後には阪神合同バスから阪急バスとして名称を変更し、 また、大阪府茨木市を中心とした淀川右岸地域一帯(阪急京都線沿線)の京阪バス路線が阪急バスに移管され、 現在の京阪神のエリアが形成されています。 運賃は、市街地では均一、または区間制(ブロック)運賃を採用し、 大阪府北摂地区と阪神間(伊丹・尼崎市の市バス調整区域を除く)では1区210円、 郊外・山間部では対キロ区間制で、初乗り運賃は2Kmまで150円。 また、車内放送にバックミュージックを入れたのは、関西では阪急バスが最初。 路線によってはバックミュージックではなく、鳥の鳴き声を入れるなど、 結構凝ったことをしていたりします。 大阪府下の能勢町内では、利用する時に電話をして呼び出すデマンドバスを走らせたり、 大阪府箕面市の間谷地区では、バスに乗る時にはバス停にある呼び出しボタンを押すと バスが迂回して来るという関西で最初のミディバスも走らせていましたが、 今は残念ながらどちらも一般路線化されたり廃止されたりで、その姿はなくなってしまいました。 98年度からは宝塚、芦屋、伊丹などでノンステップバスを導入し、 兵庫県内ではこれら地域で3台が運転されています。 |
また、阪急バスと言えば、早くから高速バスに手を広げていたバス会社であり、
大阪梅田〜中国新見間を皮切りに高速バス事業にも進出し、
当時、東京と名古屋・関西圏とを結ぶ国鉄ドリーム号くらいしかなかった大都市圏とを結ぶ
夜間高速バス、大阪梅田−福岡間を西鉄と共同運行するという従来にはなかった
形でムーンライト号を開業させ、比較的安い運賃と深夜に出発し、翌朝到着するという
便利さが受け、この成功が後々全国に飛び火し、夜間高速バスブームが巻き起こることになりました。 阪急バスでも、ムーンライト号の成功以来、大阪梅田を起点に、新潟、首都圏、信州、中国、四国、 九州方面に路線を展開することになるものの、ここ数年は他社と同様、 景気の低迷と新幹線や航空機との競合により、高速バスの乗客減で夜行便では佐賀便、 大分便などが休止・廃止となり、昼行便でも米子便を休止、信州方面で減便、途中、京都駅にも 停車させるなど、乗客の確保に苦労している様子が伺えます。 最近では98年4月に開業した明石海峡大橋経由の徳島・淡路への高速バスに参入。 徳島便は徳島バス、南海バス、阪神バスと共同運行し、 淡路便は淡路交通と共同運行する形で利用者も多いようです。 |