阪神電鉄バス 西宮団地線
阪神西宮〜阪神甲子園〜浜甲子園団地【循環】〜阪神甲子園〜阪神西宮
西宮市南部の浜甲子園団地を循環運転する路線
【路線概要】
阪神西宮から阪神甲子園を経て浜甲子園団地を循環し、再び甲子園、西宮に戻る路線で、
阪神西宮バスターミナル4番のりばから発車。
このバスの行き先方向幕の表示は「阪神西宮−浜甲団地」となっているが、
浜甲団地は「浜甲子園団地」の略称。
また、この路線名となっている「西宮団地線」というのも「西宮団地」という団地名ではなく、
西宮から団地への路線という意味。この路線が開設された昭和30年代末期は、
西宮市内には団地と言えば浜甲子園団地しかなく、団地・イコール・浜甲子園団地と言うのが通用していたためである。
阪神西宮を発車したバスは国道2号線を東進し、
3つ目のJR西宮駅前では、いったん駅前のバスターミナルに入ったあと、再び国道2号線を東進し、
国道上甲子園バス停を過ぎれば上甲子園交差点で右折、甲子園筋に沿って南進する。
「国道上甲子園」の次は「上甲子園」バス停であるが、国道上甲子園も上甲子園も、
同一停留所の扱いであるが、乗り場の違いを区別するため、国道2号線上のバス停のほうを
「国道上甲子園」と呼んでいる。
ちなみに国道上の停留所にしか停車しない尼崎神戸線のバスは「上甲子園」と呼称している。
阪神西宮を出発して約20分弱で、阪神甲子園に到着。
時間調整の後、阪神甲子園を出発し、1キロほど先の甲子園八番町交差点で左折し、
臨港線を東進、甲子園八番町、阪神パーク南、西宮東高校前を過ぎたところで右折し、
浜甲子園団地のエリアへと入っていく。
浜甲子園団地内には7ヶ所の停留所が設置され、浜甲子園団地第一、団地第二、第三と、
第七まで番号順に名前がついている。ただし、団地第四バス停は昭和55年頃に、
「厚生年金スポーツセンター前」と名称が改められているため、第四は欠番になっているが、
厚生年金スポーツセンターは震災による液状化現象のため再建が困難となり、
震災から4年以上が過ぎた現在でも再会しておらず、また、復旧の見込みもないようであるため、
この名称も再び「団地第四」に戻されるのかもしれない。
浜甲子園団地第七バス停を過ぎると、浜甲子園団地エリアを抜け出して、
浜甲子園停留所に到着。バスは進行方向を北に変え、甲子園筋を阪神甲子園へと向かい、
甲子園八番町交差点からは、往路と同じルートで阪神甲子園、阪神西宮へと走る。
ちなみに団地内は一方運行となっていて、団地第七から団地第一へは行く便はない。
阪神西宮から浜甲子園団地を経て阪神甲子園までの所要時間は約35分、
阪神甲子園から浜甲子園団地循環で阪神甲子園まで戻ると所要時間は約16分。
【運行状況】
朝ラッシュ4分間隔、昼間12分間隔、夕方ラッシュ時6分間隔が基本パターンとなり、
運転本数は、昔と比べて朝ラッシュで若干減らされたものの、
全体的に、特に目立った減便はされておらず、現在でも休日ですら100本の運転本数がある。
また、昭和55年頃には阪神電車のダイヤに合わせ、昼間11〜16分間隔でばらばらだった運転間隔を
12分間隔に揃え、電車とバスとの接続を改善したが、阪神電車が98年2月から10分間隔のダイヤとなっても
旧来から12分間隔のままで、阪神甲子園などでの連絡がよくない。
浜甲子園団地の入居が開始されて35年が過ぎた現在では、
住民の高齢化と少子化の影響をもろに受け、乗客数は大幅に減っており、
近い将来、ラッシュ時間帯に減便される可能性も考えられる。
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【往復運転本数】 |
阪神西宮〜浜甲子園団地【循環】 | 平日65、土曜63、休日58 |
阪神甲子園〜浜甲子園団地【循環】 | 平日70、土曜55、休日42 |
合計 | 平日135、土曜118、休日100 |
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【西宮団地線の歴史】
昭和30年代半ば、終戦直後から米軍の甲子園キャンプだった跡地を西宮市が買収し、
ここに住宅公団(現・住宅都市整備公団)の大規模団地を誘致し、浜甲子園団地の建設が始まる。
浜甲子園団地は当時、阪神間で最大の団地で、昭和38年から入居が開始され、
それと同時に、昭和38年7月22日、阪神西宮〜阪神甲子園〜浜甲子園団地間でバス路線も開設。
運行形態は現在とほぼ同じで、阪神西宮から阪神甲子園を経由して浜甲子園団地を巡回し、
再び戻るという循環運転で、朝夕ラッシュ時などに、阪神甲子園〜浜甲子園団地間の区間運転便が開設され、
路線名は「西宮団地線」という名称になる。当時、団地と言えば浜甲子園団地を指していたため、
行き先表示も武庫川団地が開設される昭和53年頃までは「団地」のみの表示だった。
阪神電鉄バスのワンマン化計画に際し、もっとも早く実施したのがこの路線で、昭和40年にワンマン化を実施している。
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