阪神電鉄バス 武庫川団地線・鳴尾浜線
JR甲子園口〜阪神甲子園〜武庫川団地中央〜武庫川団地南
JR甲子園口〜阪神甲子園〜武庫川団地中央〜鳴尾浜【循環】
【路線概要】
武庫川団地線は、JR甲子園口から阪神甲子園を経て武庫川団地南へと至るルートで、
阪神甲子園始発の便は、すべて甲子園八番町を経由し、朝夕ラッシュ時の一部を除いて、
JR甲子園口発着の路線は、阪神鳴尾経由で運行する。
一方の鳴尾浜線も武庫川団地線とほぼ同じルートを走り、
武庫川団地中央から鳴尾浜方面へと向かう。
JR甲子園口から阪神甲子園までは、浜甲子園線のバスと同じルートで阪神甲子園へ走り、
阪神甲子園では7番のりばに到着。時間調整を行ったあと、次の交差点で左折して、
国道43号線に入って阪神鳴尾経由で武庫川団地南へと伸びる。
阪神甲子園始発を中心とした緑地方向幕のバスはすべて甲子園八番町を経由して、
臨港線経由で武庫川団地方面へ向かい、鳴尾浜線も武庫川団地中央までは同じルートを走る。
一方、白地の方向幕は阪神鳴尾経由で、方向幕の色の区別で経由地が判別できる工夫をしている。
武庫川団地中央までは、武庫川団地線、鳴尾浜線の両方のバスが走るため、
運行本数も多く、朝ラッシュ時でおおむね2分間隔で運転され、
昼間時間帯でも1時間10本と頻繁に運転さている。
武庫川団地行きは、武庫川団地南を出ると次が終点の「武庫川団地南」であるが、
武庫川団地南停留所は、高架道路を隔てて東側と西側の2ヶ所に同一停留所があり、
開業当初は東側を降車専用、西側を乗車専用に区別していたが、
利便性から今は両停留所とも乗降車可能な停留所になっている。
鳴尾浜線のバスは、武庫川団地南停留所には回らず、武庫川団地中央から鳴尾浜へ直行し、
鳴尾浜地区を時計と逆回りの方向で循環運転し、再び阪神甲子園方面へと戻っていく。
開業当初は時計回り(東回り)で鳴尾浜を巡回していたが、
数年後に現在のように逆回りに変更された。
また、平日朝の鳴尾浜行き、夕方の鳴尾浜発の一部の便は宝塚方面からも直通しており、
こちらは宝塚甲子園線として運転されている。
武庫川団地線、鳴尾浜線ともに運賃は全線210円の均一料金。
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【運行状況】
武庫川団地線・鳴尾浜線ともに武庫川団地住民の通勤・通学輸送に大きなシフトを占めており、
さらに鳴尾浜線では、鳴尾浜地区の産業団地に勤める従業員の輸送が加わり、利用者の多い路線。
JR甲子園口−武庫川団地南間、方向幕が白色の系統は、昼間は20分〜40分間隔で運行され、
JR甲子園口〜鳴尾浜間(白色方向幕)の系統が1時間に1本。すなわち、
JR甲子園口〜武庫川団地中央間は、おおむね20分間隔での運行状態で、
武庫川団地線の朝・夕の一部のバスのみ、緑色方向幕で甲子園八番町経由で運行。
阪神甲子園が始発の便は、すべて緑地方向幕の甲子園八番町経由で運転され、
JR甲子園口始発便の間を埋めて運転されている。
また、平日の朝・夕には宝塚方面と鳴尾浜を結ぶ直通便もある。
武庫川団地線・鳴尾浜線とも、武庫川団地の入居世帯の増加と鳴尾浜の産業団地の工場進出に従い、
その都度増便を繰り返してきたが、鳴尾浜地区の工場の合理化、
武庫川団地住民の高齢化と少子化によって、ここ数年の利用者は減少傾向になっているものの、
減便などは行っていない。
また、昭和59年には阪神武庫川線が洲先から武庫川団地前まで延伸し、これによって利用者が大幅に減ったが、
その後の武庫川団地の入居者増が見込まれていたため、その時もバスの運転本数減は実施されていなかった。
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【往復運転本数】 |
運転区間 | 平日 | 土曜日 | 休日 |
JR甲子園口〜(阪神鳴尾)〜武庫川団地南 | 往 29 復 37 | 往 32 復 40 | 往 36 復 38 |
JR甲子園口〜(八番町)〜武庫川団地南 | 往 7 復 4 | 往 6 復 4 | 往 0 復 0 |
JR甲子園口〜(阪神鳴尾)〜鳴尾浜 | 往 15 復 11 | 往 12 復 8 | 往 9 復 8 |
JR甲子園口〜(八番町)〜鳴尾浜 | 往 2 復 0 | 往 3 復 0 | 往 0 復 0 |
阪神甲子園〜(八番町)〜武庫川団地南 | 往 92 復 93 | 往 78 復 73 | 往 56 復 55 |
阪神甲子園〜(八番町)〜鳴尾浜 | 往 61 復 68 | 往 50 復 58 | 往 40 復 41 |
阪神甲子園〜(阪神鳴尾)〜鳴尾浜 | 往 1 復 0 | 往 1 復 0 | 往 0 復 0 |
武庫川団地線合計 | 往128 復134 | 往116 復117 | 往 92 復 93 |
鳴尾浜線合計 | 往 79 復 79 | 往 66 復 66 | 往 49 復 49 |
両路線合計 | 往197 復203 | 往182 復183 | 往121 復122 |
上記のうち、宝塚方面〜阪神甲子園〜鳴尾浜の便数は、阪神甲子園〜鳴尾浜間に含めています。
運転本数は、平日と土曜日に往路4本(鳴尾浜行)、復路3本(宝塚行)運転。
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【武庫川団地線・鳴尾浜線の歴史】
昭和30年4月1日、鳴尾線として阪神甲子園〜東浜(現在の武庫川団地中央付近)間で開業し、
昭和電極、豊年製油など、鳴尾地区臨海部の工業地帯への従業員輸送と、
上田地区、鳴尾地区の住民の足として開業する。
その後、国鉄甲子園口までの路線延伸、途中経路の変更などを経て、
路線は甲子園線の一部となり、国鉄甲子園口と東浜間を20分間隔で運転していた。
昭和44年には国鉄甲子園口付近の一方通行化と同時にワンマン化を実施。
昭和47年5月1日からは甲子園フェリー連絡バスを開設し、国鉄甲子園口・阪神甲子園から甲子園フェリーの連絡輸送を開始。(昭和55年には廃止)
昭和54年3月21日には、昭和40年代まで工業地帯であった高須町一帯に建設が進められていた武庫川団地の入居開始に従い、
東浜から武庫川団地南へ路線を延伸し、阪神鳴尾を経由する国鉄甲子園口−東浜間の従来の路線を
武庫川団地南まで延伸した系統と、新たに緑色の方向幕で阪神甲子園−武庫川団地南間の急行系統
(阪神甲子園−鳴尾東小学校前間無停車)の2つの系統で運行を開始。(これにより東浜停留所は廃止)
翌年には急行系統を古川町(現在の西宮東高校前)にも停車させるようにしたが、
その後急行運転は昭和56年には取りやめとなり、途中すべての停留所に停車するようになっている。
一方、鳴尾浜線は兵庫県により造成された埋立地に誘致された工業団地のアクセスとして
昭和56年5月10日に開設された。
当初は、フェリー前(現在の「鳴尾浜1丁目」)、北公園前(現在の阪神鳴尾浜球場前)、
鳴尾浜東、木材センター前、鳴尾浜2丁目(現在のリゾ鳴尾浜)、南公園前、
鳴尾浜中央の7つの停留所を新設し、現在のルートとは逆回りで循環運転を開始していた。
路線開設当初は地域内の工場の数も少なかったため、運転本数も昼間40分間隔と少なかったが、
進出企業の増加に合わせて便数を増やし、また、運行コースも逆回りとなり、
その後は鳴尾浜西方面、鳴尾浜南方面への迂回ルート開設で、現在の姿となっている。
昭和60年から、宝塚方面からの宝塚甲子園線が開設され、
平日と土曜日の朝夕一部の便が宝塚方面と鳴尾浜との直通運転を行っている。
データはいずれも1999年6月現在。
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